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  • Kaori Nakao

人生の色の道

 幼稚園の先生になってから、保育士という仕事をしてから、たくさんの子どもたちと共にたくさんの保護者にも出会って来た。35年という職業歴と共に私自身の人生も併走している。  私自身が未婚だった若い頃、結婚したけど子どもが出来ず不妊治療をしていた頃、不妊治療を諦めた頃、離婚した頃、好きなことに打ち込みまくった頃、今の夫に出会ってもう一度不妊治療をしてみようと思った頃、両親の介護が一人っ子の私にいっぺんに降りかかって来た頃、結局子宮を摘出することになった頃、新しい園を作ろうと独立した頃、両親を見送った頃、そして今。  この他にだって、様々な場面があった。  その時、その時で保護者の言葉が矢のように突き刺さることもあったり、今ではこうしたたくさんの人生経験があったからこそ、誰かを助ける言葉を見つけるられることもある。  私がこの職業についてからは、大人側というよりは、いつも、子どもの側に立って子どもの気持ちを代弁して来たつもりだったが、結婚していないと「先生は子どもたちのことをよく見てくれるし、子どもたちの味方かもしれないけれど、結婚もしていないし、子どもも産んでいないから、本当の親の気持ちは分からないのよね〜」と言われたことが2度ほどある。1回は20代、2回目は30代。    20代の頃は悔しかった。  30代の頃は悲しかった。


 私の人生と言う背景が違っていたからだ。  先日、卒園児の保護者から離婚をしたと言う話を聞いた。その時の状況は私とは違うとは思うが、離婚した女の方がやらなければならない手続き等の話などを一緒にしながら、いろいろな話をした。保護者であった時代にはここまで突っ込んだ話をしたことは無かったように感じた。  同じ苦労?をした何か同士のような関係になれたからなのか?


 所謂 共通点というものが出来たということなのだろうと思う。それまでは園児としての子どもを介して一緒に手を取り合って「子どものために」と進んで来たが、それは「親」と「先生」という関係。

 だが、今度は離婚をしたという「女」と「女」という関係になったんだろうな。  人生が主役で背景に仕事があるのか?


 仕事の背景に私の人生があるのか?  どっちも併走しているはず。どちらかが主役のようになり前面に出たり、どちらかの背景があったから、どちらかが輝いたり、しながら私の人生はさまざまな色の道を通って来たのだと思う。


 55歳。東京オリンピックの年に産まれて、今年また東京オリンピックが行われる。


 この先の人生の色の道も七変化しながら進んで行くのだろう。安定安泰を求めるならば、七変化は望まないのだろうけれど、私はこの七変化して来た道が好きだから、これからも変化を望んで行くのだと思う。  不妊治療の頃の暗いトンネルの道は、出口が見えなかった。自分で出口を掘って作って出て来た感じがする。  30代で出口を掘って出て来た私は、世の中的にまだ産めるチャンスがある年齢である間は、出て来たもののどこかで「本当に出てきて良かったのかい?」と1年に1秒くらい自問自答することもあった。1年に1秒だから大したことはない。

 しかし、45歳を過ぎて子宮も取ってしまってからは、1年に1秒も無くなった。だって考えたって仕方のないことこの上ないからだ。  20代30代の頃に傷ついた言葉も、今は全く傷つかないで聞ける。心の底から「本当に産んでみたかったわ〜」って言える。  このことに関して言えば、振り返れば長かったかもしれないが、私の人生はそれだけで生きてきた訳じゃない。  何色だった時の人生も私の人生。

 だからこそ、これからの七変化の人生をさらに!楽しみたいと思っている。


     

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